Cartolina カルトリーナ はイタリア語で「絵葉書」。旅先から送る絵葉書のように、
イタリアを始めとするヨーロッパの暮らしに息づくスタイルやライフシーンをお届けします。
コラム「フローリングのデザイン」でご紹介したデザイン貼りのバリエーションを、パターン線画とともに、ストレート、ヘリンボーン、ブロックパターン、パーケットの4種類にまとめました。
標準的なフローリングは幅9cm長さ180cm程度の細長い板です。長方形の部屋に敷く場合、部屋の長辺の壁とフローリングの長辺を平行に並べていきます。継ぎ目をランダムにする乱尺貼りが基本ですが、規則性を持たせることで意匠的な貼り方ができます。
Stack継ぎ目をそろえる定尺貼りです。目地が揃うため、板の加工精度と慎重な施工が求められますが、端正な美しさが感じられるスタイリッシュなデザインです。
Ancien
幅違いのミックス貼り。ヨーロッパ中世の時代、材料を無駄にしないため、幅や長さが違う板を床に貼ったいにしえの姿。このビンテージ感のある貼り方を私たちはアンシャン(いにしえ)と呼んでいます。
Comb櫛の形のように見える貼り方をコームと呼びます。Stack貼りの継ぎ目のところに直交する板を挟みます。これも短い板しか無かった時代のデザインです。奥行き感が生まれ几帳面な印象のデザインです。
フローリングのデザイン貼りとして人気の高いものがヘリンボーン貼りです。同じ幅と長さの短めの板を山形に組み合わせてリピートして貼っていきます。短い板を床に貼っていた昔のデザインですので、オーセンティックでエレガントな印象を空間に与えます。
Herringbone V
長方形の板を使った一般的なヘリンボーンです。細巾で短い板を使うとクラシカルな印象に、幅広で長めの板を使うとモダンな印象なります。
Herringbone L
矢印型のヘリンボーンは方向性を強調するデザインですので、狭い場所ですとうるさい感じを与えます。コンパクトな日本の住環境にフィットする貼り方として、私たちは壁に平行に貼るヘリンボーンを提案しています。主張がやわらぎつつも心地よいリズム感が感じられます。
Chevron 45
シェブロンとはフランス語で山形のカタチを意味します。フローリングでシェブロン貼りというと、平行四辺形の板を組み合わせたヘリンボーンを指します。ジグザグに見える目地が無く、スッキリとしたデザインです。
Chevron 60
平行四辺形の角度が45°のものが一般的ですが、私たちは60°のデザインを提案しています。やさしいおおらかさがあり、空間に広がりをもたらします。
弊社取り扱いブランドNORDOの製造元であるフィンランドのTimberwise社が、フィンランドを代表するデザイナーHarri Koskinenとともに作り上げたデザインシリーズです。フローリングの長さを整える時に発生する材料を有効利用するというエコロジカルなアプローチのもと、ハッリ・コスキネンは元のフローリングの形をいかしつつ、多彩なパターンを生み出せるモジュールをデザインしました。
Kolmio
フィンランド語で三角形を意味するKolmio。ハッリ・コスキネンがデザインした基本パターンです。
同じモジュールで、HexagonとHoneycombのパターンをつくることができます。
Hexagon
Honeycomb
Viisto
フィンランド語で傾斜を意味するViisto。これもハッリ・コスキネンがデザインした基本パターンです。ヘリンボーンとシェブロンを融合したChevboneのパターンをつくることができます。
Chevbone
細かい板を組み合わせる技法である寄木細工で作られた板をパーケットと呼びます。短い板を装飾的に組み合わせて利用するいにしえのデザインです。宮殿の舞踏会を想起させるクラシックデザインですが、モダンな住空間にも映えるタイムレスデザインです。
Versailles
Fontenay
Pontigny